軽減するなら消費税?社会保険料? 参院選に向け野党大合唱 財源どうする【知ってもっと】【グッド!モーニング】(2025年4月28日)

夏の参議院選挙に向け、野党を中心に消費税の減税を公約にする動きが相次いでいます。一方で、街の人からは社会保険料の減額を望む声も出ています。
■消費税減税へ 立憲もカジ切る
石破茂総理大臣
「経済政策の最重要課題は賃上げだ。物価上昇に負けない賃上げを必ず実現する」
石破総理が週末に誓いと裏腹に、生活は苦しくなる一方です。
厚生労働省の最新の統計では、2月の実質賃金は去年の同じ月と比べて1.2%減り、2カ月連続でマイナスとなりました。
永田町では週末、新たに2つの党が消費税減税に乗り出しました。
立憲民主党 野田佳彦代表
「必要なことだと思っているので、あくまで大局の中で、今やるべきことだと判断した」
その1つが、立憲民主党です。原則1年間、食料品の消費税をゼロとすることを打ち出しました。党内が減税積極派と慎重派で割れた中での決断でした。
野田代表(27日 民放のテレビ番組で)
「私は財政規律派だが、雨が降ったら傘を差す。雨がやんだら傘を畳む。当たり前のことをチャレンジしてみようと」
同じ日に、公明党も動きました。
公明党 斉藤鉄夫代表
「我々は減税ということを申し上げている」
夏の参議院選挙に向けた公約に「減税の実現」を掲げました。消費税減税も検討していますが、全容は明らかになっていません。
■新社会人 社会保険料「ここまで引かれるか」
25日は、新社会人の多くが初任給を受け取る給料日でした。
ある新社会人はこう話します。
大卒で観光業界へ 22歳新卒
「初任給は結構いい方かなと思うが、社会保険料が4万円ちょっと引かれている。実際ここまで引かれるのかと」
専門家は、社会保険料の問題点が給与明細に隠されていると指摘します。
第一生命経済研究所 谷口智明研究理事
「(使途が)載っていない。どれだけ自分たち(現役世代)で使い、どれだけ高齢者医療に回っているのか。現役世代に『この負担をお願いします』と“先の見えない請求書”の形で回っている」
負担の重さに対して使い道の透明性が低いと、谷口氏は指摘します。
さらに、国民の負担率は半世紀で倍増。現在は50%近くとなっています。
社会保障の財源となっている、社会保険料と消費税。どちらの負担を軽くしてほしいか、新社会人に意見を聞いてみました。
19歳 新卒
「消費税が引かれた方がうれしい」
23歳 新卒
「社会保険料の方がいい。社会保険料は一気にガクンと引かれるから負担感が大きくて」
22歳 新卒
「社会保険料。あんまり病院に行かないので。『お願い!低くしてほしいな』って」
■野党大合唱も 財源どうする?
こうした声を支持につなげようと、野党はアピールに余念がありません。日本維新の会の吉村代表は、給料日にこう呼びかけています。
日本維新の会 吉村洋文代表のXから(25日のX投稿)
「給与明細を見てみてください。何が一番引かれていますか。社会保障改革が必要です」
「手取りを増やす」と訴える国民民主党も、黙ってはいません。
国民民主党 玉木雄一郎代表(10日)
「若い人の税負担や社会保険料の負担が、年々大きくなっている」
所得税減税などで現役世代の負担の軽減を掲げる「若者減税法案」を今月、衆議院に提出しました。
社会保障の給付額は138兆円という規模なだけに、谷口氏は負担を抑え、痛みを分け合うといった対応の積み重ねが必要だと話します。
谷口研究理事
「『打ち出の小づちですべて解決』は難しい」
(「グッド!モーニング」2025年4月28日放送分より)
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