【後編】専門家と考える『遭難予防対策』〜観光登山と遭難と税金〜

収録時期 2024年6月上旬
稲田真さんのチャンネル https://www.youtube.com/@chippe0910
長野遭対協 https://yamap.com/officials/655836
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 動画内で「安易な登山」という言葉を出しましたが、安易かどうかという判断はどのようにしたらいいのでしょうか。これも富士山の話しにはなってしまいますが、8合目あたりで「高山病で頭が痛いですが今回は覚悟が違うので絶対に頂上まで行きます」という気合の入った方がよくいらっしゃいます。大体そのような方は話を聞くと普段さほど運動もせず、こんなに頑張れるなら事前に日帰り山行でもしてきたらいいのではと思うのですが、ゲーゲー吐きながら気合いで登りきります。
 これは私個人の考えではあるのですが、安易かどうかの尺度として、①その山に対してどれだけ相応の準備(努力)をしてきたか、②起こりうるリスクに対する覚悟ができているか、ということを提唱したいと思います。先ほどの例で言うならば、その登山当日の気合いだけで登り切るのは安易ですし、富士山という低酸素で気象条件も厳しい落石多発地帯へあえて足を踏み入れるのであれば、それらの危険に対するある程度の理解をしていないのは安易だとも言えます。また、その登山者が肺水腫や最悪の場合死亡などのリスクのある高山病に対して、それ相応の覚悟があるとは思えません。そもそも夏季の一般道を辿る富士山は登山ですらないのですが…
(話しは脱線しますが、当事者の服装や装備だけを見て「安易な登山だ!」「山を舐めている!」と非難するのは間違っています。だってその人がどれだけ準備(努力)をしてきたかなんてわかりませんよね?アレックス・オノルドはよくロープやハーネスすら着けずに崖を登っていますが、それは安易ではなくOwn Risk(自己責任)の範疇です。それも極端な例ですが。)
 他方で遭難をしても仕方がない場合も一部ですが存在していると考えております。それは上記の①と②の条件を極限まで高い水準でクリアできる場合です。しかし、その基準というのは他者が判断できるものでもなく、体力や技術がない人間でも条件が良ければ「たまたま登れてしまった」ということもあれば、しっかりと訓練・準備を行なっても遭難してしまうこともあります。それが自然を相手にする行為の面白い部分でもあり、そのような努力を行なって覚悟が出来ている者に対しては、例え遭難したとしても他人が非難する権利はないなと思っています。
 なので自分も日頃からしっかりと準備(訓練)をして、また、身の丈に合った山を。いや、たまにそこからほんのちょっとだけはみ出るような努力をしないといけない山を選んで登っていけたらなと。(…最近怪我などを免罪符にまともに登っていませんが)そう思いました。

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0:00 救助隊の実情
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