子育て支援金「年収600万円で徴収が月1000円」景気に悪影響指摘も…6人子持ち母は複雑【知ってもっと】【グッド!モーニング】(2024年4月10日)

少子化対策のための子ども子育て支援金について、政府が公表した年収別の徴収額の試算では、月1000円を超える人も少なくないことが分かり、波紋が広がっています。
■子育て支援金の試算 年収別の負担は?
岸田文雄総理大臣(2月6日)
「粗い試算として申し上げれば、月平均500円弱」
加藤鮎子こども政策担当大臣(2月22日)
「支援金の拠出が、1000円を超える方がいる可能性」
具体的な金額がはっきりとしていなかった子育て支援金の負担額が9日、新たに年収別の試算が示されました。
年収600万円の会社員や公務員などが被保険者の場合、2026年度には月600円、次の年には月800円。それ以降は月1000円に。
年の総額で見ると、年収600万円の人は1万2000円、年収1000万円の人は1万9800円と2万円近い額になります。
例えば4人家族で夫婦共働き、それぞれ600万円稼ぐ場合では、それぞれ1万2000円ずつ、家庭では年間2万4000円の負担となる試算です。
加藤大臣
「(試算のため)正確なものではないものの、一つの参考になる。議論のお役に立てて頂ければと」
■複雑な胸中「風当たり強い」6人子持ちの声
街で聞いてみました。
子ども2人 会社員(50代)
「これくらいの額ならいいかな。何に使われるのか分かれば」
支援金は、児童手当の拡充や妊娠・出産時の“10万円給付”、育児休業や時短勤務の収入補助などの少子化対策にあてられるということですが…。
子ども1人 自営業(30代)
「(負担額)高いです。子どもがいない人たちも、払ってくださるという部分で、もらう立場だとしても(高い)」
独身 会社員(20代)
「税金いっぱい払っているのに、またとるのかという感じ。ほかに財源ないのかな」
会社員(30代)
「自分も苦しいから、また増えるのか。稼いでいれば、助けてあげたい。稼いでないから、ちょっと苦しいというのが本音」
別の心配をかかえる家族もいます。都内に住む、迫田佐智子さん(40代)です。
4男2女の6人の子どもを産み、育ててきましたが、すでにほとんどが18歳以上で成人しています。
支援金制度の恩恵を受けられる2年後、未成年なのは2人だけなのですが…。
迫田さん
「ものすごく色んな恩恵を(受けている)という目があるかもしれません。絶対に(文句)言われると思う。本当にハッキリと(子育て支援という)ネームプレートをつけることにより、そこを嫌だと思う人が出てくるかも」
迫田さんは子育て支援が手厚くなることに賛成する一方で、「子育て世代への風当たりが強くなってしまうのではないか」と心配しています。
■専門家「経済への悪影響が避けられないのでは」
経済の専門家は、景気への影響を指摘します。
第一生命経済研究所 永濱利廣 首席エコノミスト
「当初のアナウンスよりも、かなり負担感が強まったという印象。負担が増えるとなると、消費者は節約志向が強まる。より消費者が財布のヒモをしめ、経済への悪影響が避けられないのでは」
(「グッド!モーニング」2024年4月10日放送分より)
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